赤ホッピー、おいてますか?

~お酒とか、映画とか、旅行とか~

感想【ノイズ noise】新感覚サスペンスというより、シュールなコメディだったかも。ネタバレ

f:id:akahoppy:20220223162609j:plain

©筒井哲也/集英社©2022映画「ノイズ」製作委員会

あまり邦画は見ないのだけど、お得な水曜日ということで「ノイズ【noise】」を見てきました。ただ正直、違和感がありまくりの内容で、これは原作を読んでいないせいなのか。。。サスペンス映画と称するには前提条件やストーリー展開に無理があり、全体的に「安く」感じてしまいました。ただ、エンディングは色々と想像を巡らす余白があり、私自身の解釈を最後にまとめておこうと思います。

【ノイズ noise】のあらすじ

絶海の孤島に突然現れた不気味な男。誰も名を知らないその男に家族を狙われた泉圭太(藤原竜也)は、親友の田辺純(松山ケンイチ)、新米警察官の守屋真一郎(神木隆之介)と共に、誤ってその男を殺してしまう。それは、圭太が生産した“黒イチジク”が人気となり、国からの交付金5億円が内定、過疎に苦しむ島に明るい未来が見えた矢先のことだった――。
島の未来と大切な家族を守るため、3人は死体を隠蔽することを決意する。「この男が消えたところで、だれも追ってこない」そう思っていた矢先、事態は予想外の方向に発展する。
※映画『ノイズ』オフィシャルサイトより抜粋

【ノイズ noise】の作品情報・キャスト

原作:筒井哲也
監督:廣木隆一
出演:
泉圭太(藤原竜也)/いずみ農園を営み、新たな名産品“黒イチジク”を生産している島のヒーロー。
田辺純(松山ケンイチ)/圭太の親友。害獣駆除などで生計をたてる猟師。圭太の家族とも仲が良く、恵里奈(圭太の娘)もなつく。
守屋真一郎(神木隆之介)/圭太と純を慕う弟的存在。新米駐在員として久々に島に戻って来た。
泉加奈(黒木華)/圭太と純の幼馴染。現在は圭太の妻として農園を手伝う。
畠山努(永瀬正敏)/事件を追って猪狩島に降り立った、愛知県警のベテラン刑事。
製作:2022年
上映時間:128分
※映画『ノイズ』オフィシャルサイトより抜粋

【ノイズ noise】の感想 ネタバレ注意

全部、島のためにしたこと―

こんな妄想というか、狂言に駆られてドミノ倒し的に人が死んでいくのだが、「孤島」や「島おこし」という設定を加味しても、共犯者3人の行動を後押しする想いや島民達の集団意識には全く共感できませんでした。

また、本土から来た刑事の畠山(永瀬)くらいはまともでいて欲しかったのですが、季節はずれの黒コートや刑事っぽい脅し文句がいかにもでチグハグな感じ。あえて安っぽい仕立てにしたかったのかしら。

f:id:akahoppy:20220223171507j:plain

一昔前のいかにも刑事風。

結局、圭太(藤原)の嫁の加奈(黒木)を横恋慕した純(松山)が裏で糸を引いていました、というオチなのだが、不自然に入る高校時代の回想シーンでこの展開も読めてしまい、なんだかなぁ、と残念でした。

f:id:akahoppy:20220223170658p:plain

親友の嫁をコソッとチラ見

ただ、エンディングの恵里奈(圭太の娘)が描いた、4人の絵(泉家の家族3人と純(松山))と「みんなでアイスクリームを食べました」という恵里奈の言葉。子供からすると家族同然の4人だったのに、大人の身勝手でそれを壊してしまった、ということが言いたかったのかなとか、色々と想像が膨みました。きっかけは、外部からの侵入者だったとしても、それを取り返しのつかないことにしてしまったのは、共犯者3人の思い込みが間違った方向にいってしまったから。ノイズがノイズを呼んで、増幅してしまったんだなー。

あと、余談ですがカイジの印象が強い「藤原」については、ダメ男っぷりが板についており、渾身の土下座・嘆願は説得力がありました。妙に印象に残っています。

f:id:akahoppy:20220223170608p:plain

渾身のスライディング土下座